かつおだし
かつおだしは香りとうまみに優れ、世界でも認められただしです。
2013年に和食が世界文化遺産登録したのをきっかけに、日本のかつおだしはおいしくヘルシーであることが海外のシェフにも認められ、最近ではイタリアンやフレンチにも取り入れられるようになりました。世界に誇れる日本のおいしさを、おうちの食卓でも楽しみませんか。
作り方は思っているよりかんたんです。お湯が沸いてれば3分でできますのでかつおだしからだし巻き卵を作ってみて下さい。(だし巻き卵のレシピも紹介します)
香りを引き出す基本的なかつおだしの取り方
お鍋にお水を入れて沸騰させます。
沸騰したら火を止めて、かつお節を入れて1~2分置きます。
キッチンペーパーやネルで濾せば完成です。
かつお節のかおりとうまみを短時間で引き出せるだしの取り方です。かつお節は「花かつお」などの名前で販売している荒節を削ったかつお節を想定しています。
引用:香りを引き出す基本的なかつおだしの取り方
かつおだしの特徴と、かつおだしを使った料理レシピ
かつおだしの特徴は香りとさわやかさです。特に荒節を削ったものは、かつおの香りに燻した香りもあわさってとても良い香りで、やや酸味のあるさわやかな味です。この香りとさわやかさを生かしてお吸い物や茶わん蒸し、だし巻き卵などを作るとおいしくなります。(かつおだしに昆布だしを合わせて使います。)
こちらにレシピを紹介します。
かつお節で煮物やおかず料理を作るときのだしの取り方
煮物やおかず料理の場合、だしにはコクとうまみが求められます。かつお節で作る場合は基本的なだしの取り方と違って火をつけたまま煮出します。
鍋で水を沸騰させます。
少量の差し水を入れて沸騰状態を落ち着かせてからかつお節を入れます。
沸騰するかしない程度の火加減で2~3分、アクをとりながら煮て。
火を止めて、キッチンペーパーやネルで漉して、最後に軽く絞って完成です。
かつお節は煮出すことで香りは揮発して、少し酸味と渋みも出ますが、うまみをたくさん引き出せます。最後に軽く絞るのもかつお節に残ったうまみを引き出すためで、こうすることで煮物やおかずの味付けに負けないかつおだしになります。
しかし、このだしの取り方はかつお節の特徴を生かしたものではないので、渋みや酸味が気になる場合もあります。
もし、煮物やおかず料理を作る機会のほうが多いなら、かつおだしを使うよりコクと甘みが豊かな煮物やおかず作りに使いやすいだしのアジ節・サバ節を混合した削り節を使うとおいしく仕上げられます。
手元にかつお節しかない場合や、いつもかつお節でだしを取る方はこちらの方法がよいでしょう。
引用:うまみを引き出すかつおだしの取り方
もっとおいしくなる、かつおだしの使い方
おいしさ8倍、うまみの相乗効果
かつおだしは、昆布だしと合わせるとうまみが8倍になることが科学的にわかりました。
これを「うまみの相乗効果」と言います。詳しくはこちらをご覧ください。
だしの組み合わせの例などはこちらが参考になります。
かつお節の栄養美容効果
かつお節でだしをとると、子供は強く育ち、大人は若返る
かつお節にはビタミンD、ビタミンE、ビタミンB1、B2、B6、B12、カリウム、リン、カルシウム、8種の必須アミノ酸、ペプチド、イノシン酸が含まれています。
ビタミンD、リン、カルシウムは骨を作り強い体を作ります。成長期の子供がかつおだしをとることで骨が強くなり、イノシン酸はうまみや味覚の形成にもなります。
イノシン酸は、うまみの他に細胞活性化の源になります。イノシン酸は20歳までは体内で作られますが、20歳を超えると作る能力が落ちていきます。私たちの体が20歳を境に成長から老化に変わる理由です。
かつおだしからイノシン酸を補うことで老化を防ぎます。
鰹ペプチドは疲労回復と集中力を高める効果があり、スポーツ選手も取り入れています。
他にもかつおだしを取り入れるとよいことが多いです。デメリットも含めてこのページがわかりやすい解説をしています。
かつおだしと残った削り節の保存について
作ったかつおだしの保存方法
かつおだしは冷蔵庫で1~2日、冷凍で1週間くらいストックできます。
冷蔵庫で保存する場合は麦茶用のガラス瓶などに入れて保存しましょう。(プラスチック容器は鰹の香が抜けやすく容器のにおいがだしにつくことがあります)
冷凍保存する場合はアイスキューブにすると使いたい分だけ解凍できるので使いやすいです。
理想は・・・
かつおだしは香りが大切で、香りが最もよいのは作りたての時です。料理をおいしく仕上げたいときは、かつおだしもその場で作るとおいしくなります。
昆布だしなら冷蔵庫で1週間くらい日持ちするので、昆布だしは冷蔵庫でストックしておいて、その都度かつおだしと合わせるという方法なら、いつも香りがよくておいしいだしが作れます。
残ったかつお節(削り節)の保存方法
窒素ガスに入った袋入りかつお節は、酸素に触れないので長く置いても酸化しませんが、開封したかつお節は酸化により風味が落ち始めています。開封から1日で風味は半分以下に、一週間で風味はほぼなくなると言われています。風味が落ちると香りのよいだしはとれなくなります。
残念ながら完全に酸化を止めることはできませんが、冷凍庫に入れることで酸化の速度を遅くすることができますので、開封後は冷凍庫に入れてできるだけ早く使い切ってください。
風味の劣化を気にしなくてもいい、使い切りサイズになったかつお節もあります。
だしを取った後のかつお節の再利用
だしを取ったあとのかつお節を捨ててしまうのはもったいないですね。フリカケにしてみてはいかがでしょう。
かつお節の袋の底に残った粉砕したようなかつお節(だしを取る前)でしたら、そのままでフリカケになります。下のレシピで使っているかつお節が袋に残っていたものです。
まとめ
これまでかつお節からだしをとったことがない方が、だしを取るきっかけになればと思い、このページを作りました。
作ってみると意外とカンタンに作れるので、いつも顆粒だしを使っていたならお休みの日にでも一度だしから作ってみて下さい。
昆布だしについても詳しく書いているので、こちらもぜひご覧ください。
2016年3月19日