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かつお節薄削りと厚削りのだしの取り方の違い
かつお削り節というと、向こう側が透けて見えるくらい薄く削った薄削りが一般的ですが、
削りの厚さによって薄削り・厚削り・中厚削りと分かれていて、それぞれだしの取り方も違っています。
そこで今回は、薄削りと厚削りのそれぞれのだしの取り方をご説明いたします。
薄削りのかつおだしの取り方
薄削りはかつお節を0.1ミリ以下で薄く削った削り節を言います。一般的な「花かつお」が薄削りと思ってください。
薄削りになったかつお節は香りやうま味を抽出しやすい状態になっていますので、だしをとるのに必要な時間が短くなります。その分削ったかつお節は香りが抜けやすい状態になっているので、削ってから(袋を開封してから)出来るだけ早く使う方がおいしく使えます。
材料
荒節の削り節 又は 枯れ節の削り節30gとお水1リットルです。
荒節の削り節は香りが強いですが、煮出すと雑味も出ます。
枯れ節の削り節は上品でやさしい香り、スッキリしているので少し煮出した方がおいしくなります。
荒節と枯れ節の違いやそれぞれにあっただしの取り方はこちらで解説しています。
だしの取り方
けずりたてのかつお節を用意して、お湯を沸かしましょう。
沸騰したら火を止めます。
かつお節のだしが一番出やすい温度は85~90℃ですので、
沸騰したお湯(100℃)に差し水を加えてちょうどいい温度にしてから、
かつお節を投入します。
荒節のかつお節ならそのまま静かに1~2分置いて、
枯れ節のかつお節なら微沸騰(沸騰するかしないかの火加減)で1~2分煮出してから火を消してさらに1~2分置きます。
それからキッチンペーパーやネルで静かに漉して完成です。
越す時にかつお節にしみこんだ水分を絞るかどうかですが、
上品さを求めるおだしの場合は絞らずに、
より強いおだしを求める場合は少し絞っても大丈夫です。
芳醇な香りのかつおだしでお茶漬けなんかいかがでしょう?
荒節と枯れ節の違いやそれぞれにあっただしの取り方はこちらで解説しています。
厚削りのかつおだしの取り方
厚削りはかつお節を0.3ミリ以上で厚く削った削り節を言います。
長時間煮出すだしの取り方になるので薄削りの時のような芳醇な香りは飛んでしまいますが、
コクと風味が豊かな濃くて「強い」かつおだしがとれます。
「かえし(醤油・みりん・砂糖・お酒で作る調味料)」を割って蕎麦つゆを作るときによく使われます。
材料
厚削りのかつお節50gと水1.2リットル
長時間煮出すので完成時には1リットル弱になります。
だしの取り方
お湯を沸かして差し水を加えて85~90℃にします。
そこに厚削りのかつお節を投入して煮立たせないくらいの火加減で30分か45分煮ます。
その後キッチンペーパーやネルで漉して完成です。
厚削りには15分周期でおきる「だしのかえり」というのがあるそうで、
煮出してから引き上げるタイミングによってだしの出方に違いが生まれるそうです。
なので煮出す時間は30分のタイミングで味を確かめて、
まだ充分出ていない場合は45分のタイミングで味を確認して火を止めるのがいいと、
長野の格式あるおそば屋さんから教えていただきました。
同じかつお節なのに奥が深いですね。