- /
- /
- /
- /
昆布の賞味期限と保存方法
こういう質問をよくいただきます
戸棚の奥から賞味期限が切れた昆布が出てきました。
見た目には買った時と同じような感じ、又は表面が白くなっています。
これって使っても大丈夫なんでしょうか。
昆布の賞味期限
結論から言うと「乾燥した昆布は賞味期限が過ぎていても使えます」
ただし、昆布が水分を含んでしまうと期限内でもカビが生えて使えなくなります。
写真は水分を含んでしまってカビが生えた昆布です。丸く白いところがカビです。全体的に白くなっているところは昆布の栄養分マンニットです。
昆布は、水分さえ与えなければ数年過ぎてもだしを取れます(昆布によって若干濁りが出ますが)。
たとえ昆布の表面が真っ白になっていても、それがカビではなくマンニットであればちゃんとおだしは取れます。
カビとマンニットの見分け方
カビもマンニットもどちらも白くて、パッと見た目でわかりにくいところもあります。「もし、カビが生えた昆布でだしをとっちゃったらどうしよう」そんな心配をしてしまいます。
でも大丈夫。カビとマンニットは臭うとはっきりわかります。
昆布に生えたカビはカビ特有の臭さがあります。
白いところからカビの臭いがしなければ、それはマンニットですので安心しておだしをとってください。
この白いのも昆布の栄養分マンニットです。
どうして昆布にマンニットが出てくるの
昆布はとても水分を吸収しやすくて、雨の日や湿度の多い日は空気中の湿気も吸収します。
水分を吸収すると、その水分に昆布の栄養が溶け出します。昆布の栄養を含んだ水分が昆布の中にある状態です。
そして、天気の良い日に水分は蒸発(乾燥)しようとして昆布の表面に出てきます。
栄養を含んだ水分は、昆布の表面で水は蒸発して、栄養は白く乾燥して昆布の表面に残ります。
こうしてマンニットは昆布の表面に出てきます。
表面が白くなった昆布は栄養(マンニット)がいっぱいだからいい昆布なの?
確かに、昆布の中にあった栄養が表面に出ているのですから、それだけたくさん栄養を含んでいた事になります。
でも、昆布が湿気を吸わないようにちゃんと保存していれば、栄養は昆布の中に残ったままですから、表面が白くなった昆布は、保存方法が悪かった昆布だとも言えます。
昆布は採れたその年に使うより1年寝かせた方がおいしくなります。
昆布を囲う
昆布を寝かすことを「囲い」と言って、できたばかりの新昆布を蔵の中に置いて1年以上熟成させることで、だしの味がまろやかになやさしい味になり、だしもよく出るようになります。
だしにこだわる料亭さんでは1年以上寝かした昆布でしかだしを取らないお店もあります。
どれくらい寝かすと良いのかは昆布の種類によってまちまちで、利尻昆布は20年以上寝かせた昆布もあるほど寝かせば寝かすほど美味しくなりますが、羅臼昆布の場合採れた年の2年目から3年目が最も美味しい時です。それ以上寝かすと昆布が赤く変色する事があります。(少しわかりにくいですが写真のカットしている昆布は3年置いて赤く変色した羅臼昆布です)
昆布を袋に入れて販売する場合、法律上賞味期限の表示義務がありその期限も上限が決められていて何年も先の日付を表示できなくなっています。そのため販売するときは袋詰めから1年程度の賞味期限になっていますが、実際は先ほど書いているように1年を過ぎてからの方が昆布の繊維がやわらかくなってより濃厚でまろやかな味になります。だから昆布の賞味期限はあまり気にしなくていいです。
昆布の上手な保存方法
昆布を使いやすい大きさに切って(カット済みの昆布をご購入の場合この作業は不要です)
ガラス瓶やプラスチック容器(においがしない物)や、しっかり封ができるナイロン袋でもいいのでそれに入れてしっかり蓋や封をしてください。置いておく場所は戸棚で結構です。
この状態で2年くらい置いてても大丈夫ですし、新昆布なら来年には昆布がさらにおいしくなってます。
昆布保存の注意点
- 昆布は臭いを吸収するので容器はにおいがしない物にしてください。
- 冷蔵庫冷凍庫の保存も大丈夫ですが、庫内の湿気を昆布が吸ってしまったり冷蔵庫冷凍庫から出したときの温度差で結露の湿気を帯びたりするので冷蔵庫も冷凍室にも入れない方が良いです。先ほど紹介した容器に入れてきちっと封をしていれば、湿気の多い時期でも戸棚などに置いてて大丈夫です。
- 金属製の容器は昆布の塩分で錆がでて、その臭いを吸ってしまうこともあるので避けた方がいいです。
うまく保存して昆布をより美味しく使ってくださいね!
家庭用天然羅臼昆布を保存しやすい大きさに切ってお届けいたします。
鍋や煮物やめんつゆ作りにも使いやすい、濃厚なだしがとれる天然の羅臼昆布を
お客様の保存しやすい大きさ(長さ)に切ってお届けします。
お届けする時の袋がチャック付きなので、新たに入れ物を用意しなくても受け取った時のまんまで保存出来ます。実際にお客様の昆布をカットしているブログ記事がこちら
家庭向き煮物だしの作り方はこちらのページで紹介しています。時短から手間いらずの昆布だしの取り方や高級料亭で行われているおいしい昆布だしの取り方、や美容効果のある昆布水の説明などを書いたこちらの記事もあわせてご覧ください。