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煮干しだし

白口煮干しと青口煮干しについて

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「煮干し」の原料になっている魚と言えば? カタクチイワシですね。

全国の海で捕れる魚だから煮干しの製造も全国で行われているので、買うのもスーパーでもコンビニでもどこでも手に入ります。

その「カタクチイワシの煮干し」に種類があることを知ってる方はあまりいません。

ちょっと専門的に煮干しを学んでみましょう

煮干しには「白口煮干し」と「青口煮干し」の二種類があります

ここに白口煮干しと青口煮干しの二種類があります。写真を見比べて違いが分かりますか?

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ヒントは背中の部分です。

背中の黒いところが少なかったりうすかったり白っぽく仕上がっているのが白口、
青や黒っぽく仕上がっているのが青口です。

それぞれを手に持ってみると、白口はふかふかした感じで持ってみると軽くて柔らかい。
青口は身が締まっている感じで重くて堅い感じです。

写真は白口と青口の煮干しを同量同じ器に入れて写した写真です。
右の白口の方がボリュームが多そうに見えますね。

同じ原料で作ってるのにこのような違いができるのはなぜでしょう?「作り方」が違うのでしょうか?

答えは魚が捕れた場所にあります。

瀬戸内海と長崎の一部で捕れた片口鰯だけが白口煮干しになります。

瀬戸内海や湾内の流れが穏やかな海でとれたイワシを原料に作ると白口に、日本海や太平洋の外海でとれたイワシで煮干しを作ると青口になります。

瀬戸内海や長崎の入り組んだ湾内の、流れが穏やかな海でとれたイワシを原料に作ると白口煮干しになります。それ以外の場所だと青口煮干しになります。

じゃぁ、瀬戸内海とそれ以外の海のカタクチイワシは、生まれたときから白とか青とか違いがあるのかと調べてみました。そしたら生まれたばかり(ちりめんサイズ)の時は、「白口」と「青口」の違いがみられないのです。

不思議です。

この煮干しに白口と青口ができる理由は、学術的にはっきり答えはでていないそうです。

考えられるのは成長の課程で魚が食べるプランクトンの質や量、穏やかな海と激しい海流などの環境が「白口」「青口」の違いを生むと考えられています。

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これはまだ白口青口の違いが出来てない子供サイズの煮干し(かえり煮干し)です。

白と青でだしの味に違があるのか?

用意した煮干しは山口県の瀬戸内海産の白口煮干しと、京都府宮津の日本海産の青口煮干しです。それぞれ同じ分量を12時間の水出しで一番だしをつくりました。

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白口青口で色の違いはあまりないですね。

テイスティングしてみました。

  • 白口は柔らかい味のひろがり方でふんわりしたやさしい味わいです。
  • 青口は芯のあるどっしりした感じでコクも白口より深いです。

どちらもだしの濃さという点では同じくらいに感じました。柔らかい甘いだしか、どっしりとしてコクのあるだしかといった感じです。

だしにせず、煮干しをそのまま食べても柔らかさやどっしり感の違いがすぐわかるくらい違うので、作る料理にあわせて近い分けるのもいいかもしれません。

地域によって好みが生まれるようです。

煮干しの違いは地域によって好みがあるようで、白口を好むのは西日本、青口を好むのは日本海側と東日本と言われています。

採れた地域がそのまま好みになっているようです。やはり住んでいる地域や育った地域で捕れた魚を使った煮干しが好みの味になることがおおいようです。

これには「母が作る味」が影響してるのかもしれません。

それに、流通面でも地域(好み)にあわせた流通になるようです。

関西で売られてる煮干しはほとんど白口煮干し、関東や日本海側では青口煮干しがほとんどで、関西で青口を探すのは難しく、関東や日本海側で白口を探すのも難しくなってます。

煮干しって詳しく知るとおもしろいですね。

mizudasi

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